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2010年06月27日

(36) 幼年期教育

今日、京都大学での医系の懇談会に参加しました。

なかでも、「素読の効果について」という発表が面白かったのですが、これによると臨界期、いわゆる3歳までの幼年期までに音の響きで覚える重要性を説いていました。学習要綱がどんどん変化している現在、古典の軽視化が進んでいます。同時に古典に対する学習意欲もなくなっていき、一つの伝統文化ともいうべき古典の次世代への継承という機会が少なくなっています。

このような中で、臨界期まで、もしくは10歳ぐらいまでの第二次臨界期までに行うべきこととして素読の重要性をあげられていました。このよううな臨界期で音から入ることは、後に音で覚えたもの、例えば一つの詩であったり漢文であったりの、具体的意味が理解できたときに理解度が高まる、というような効果を得ることができる。このように、素読により、音から覚えることの有用性を学んだわけだが、その際、子供たちに対するアプローチの仕方として、詩や偉人の言葉なども子供たちに興味を持ってもらいやすそうなものをチョイスし、古典に対する抵抗感をなくしてやることから始める。こうすることによって、子供たちの好奇心をそぐことなく、古典教育の継承が行なわれるというわけです。

加えて昨日、以前知り合った大阪心斎橋保育所で働く方とお話することができました。この心斎橋保育所ではフィンランドの教育方針をとっており、また幼年期の教育の重要性を説いていました。この方は、現在の日本の保育園では子供にとって重要な期間にあまり一人一人に手をかけられていないことが問題であり、もっと政府の支援が必要であることをおっしゃっていました。現場で働く人だけにとてもリアルな声を聞くことができ僕自身考えさせられることが多くあった。

このように、今日本では臨界期の教育の重要性についてはあまり意識されておらず、国を良くしていくために、まずは幼年期からの教育が重要であるという社会の共通認識を広めていくことが必要であると感じたので、少しずつ知見を深めていき、社会に還元していきたいと思いました。


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Posted by アニメプランナー1級  at 03:54 │Comments(1)教育

この記事へのコメント
こんばんは。
ひょんなことからたどり着きました。

素読と言語教育の件、日記に書いてくださってありがとうございます!

私もいろいろと勉強を深めて、幼児教育・基礎教育の役割と有効な教育法についてもっと知見を広めていきたいと思います。

どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by YUICHI MATSUDA at 2010年07月08日 00:09
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